今回はLoRにおける対象選択の仕組みについてお話します。
「対象を選ぶ」という行為は、そのスペルが実際に効果を発揮することで初めて成立します。つまりここで問題となるのは、単にスペルを詠唱したかどうかではなく、それがちゃんと解決されたかどうかなのです。少々分かりにくいでしょうから、まずはおなじみの天才探検家、エズリアルの力を借りるとしましょう。
敵を「対象に選ぶ」場合
ここでは仮に、あなたがすでに5回スペルを放ち、そのすべてを命中させていたとします。そして今から相手のユニットに対して「ミスティックショット」を使おうとしています。「あなたが敵ユニットを6回以上対象に選んだ時」というのがエズリアルのレベルアップ条件ですが、相手が「拒絶」のようなカードを持っていると、スペルを6回も命中させるのはなかなか大変な作業となります。
あなたの「ミスティックショット」に対して相手が「拒絶」を詠唱したので、あなたの「ミスティックショット」は立ち消えしてしまいました。「でもスペルの対象は選んだからエズリアルはレベルアップするよね?」
はい、します!「ミスティックショット」が敵にダメージを与えていなかったとしても、カードをプレイした直後に対象は選ばれています。ですので、「ミスティックショット」を手札からプレイした時点で6回対象を選んだことになり、エズリアルのレベルアップ条件は満たされます!万歳!
「対象に選ばれる」場合
エズリアルについては敵を「対象に選ぶ」ことだけでしたが、では「対象に選ばれる」ことで効果が発生するタイプのカードについてはどうでしょう?ここではもう一人のトレジャーハンター、ジェイ・メダルダの例を見てみましょう。
エズリアルと同様、このトレジャーハンターのアビリティも、適切なスペルワークによって発動しますが、今回は彼の効果として「敵のスペルの対象に選ばれる」必要があります。つまり、どうしてもカードを1枚引きたい状況であるなら、あえてダメージを受けさせればいいのです。ただし、ジェイが力尽きてしまわないように気を付けてください!
ここでは仮に、あなたのジェイに対して敵が「切先」を詠唱したとします。ジェイは体力が高く、1ダメージ食らう程度であれば大した問題にはなりません。手札に「拒絶」があったとしても、「そのままスペルを食らい、体力を5に減らすのと引き換えにカードを1枚手に入れる」という選択肢は十分に有効と言えます。「拒絶」を使う必要のある、より危険な状況がこの先に待ち構えているかもしれませんから。
では、もし相手の詠唱したスペルがジェイに6ダメージも与えてしまう「サーモジェニックビーム」だったとしたらどうでしょう?彼が場から消し飛んでしまったら、カードも手に入らなくなってしまいます。こんなときこそ「拒絶」の出番です!対象が選ばれるのはカードがプレイされた時ですから、「サーモジェニックビーム」のダメージを「拒絶」で阻止しつつも、ジェイのアビリティの効果を発動させてカードを1枚引くことが可能です。
「対象に選ばれる」ことによって発動する効果は、そのカードが生き残って初めて発動するということを覚えておいてください。